バラード歌手キム・ヨンジが2020年2月21日に「風が吹けば」をリリースしました。
「風が吹けば」は、キム・ヨンジにとって初めて作詞作曲した楽曲ということで、歌に対して感情の込め方や歌い方に注目したいと思います。
憂いを帯びた歌声と風
MVのシーンのように、海辺で優しい風が吹く中で聞いているかのような錯覚をしてしまうほど、キム・ヨンジの憂いを帯びた歌声に切なく悲しい心情が感じ取ることが出来ます。
これまでのキム・ヨンジの歌唱にはなかったと思った点2つを紹介します。
流れるような歌い方
「風が吹けば」のサビ頭の部分、息継ぎ無く流れるような歌い方が特徴的です。
一番最初に聞いた時は、ここで息継ぎして欲しいというところで敢えてせず、口ずさもうとしても苦しくて違和感を感じていました…。
しかし何度か聞いているうちに、風のように流れるような滑らかさが、心地良く感じられるようになり、最初に感じた不自然さは、一体どこへ消えてしまったのかと思えるぐらい、違和感はなくなってしまいました。
キム・ヨンジの術中にまんまとハマってしまったようです(笑)
パワフルハイトーンボイスから、ソプラノボイスへ
キム・ヨンジは、SeeYa(ナム・ギュリ、イ・ボラム、キム・ヨンジ)というガールズユニットに所属していました。(2006年デビュー、2011年解散)
SeeYaでのキム・ヨンジのパートは、リードボーカルで、主にサビの高音域パートを中心に、ここぞという所のハイトーンボイスで盛り上げ役を担っていました。
SeeYa 「바보(馬鹿)」
約12年も前になりますが、「ショー!K-POPの中心」に出演し「바보(馬鹿)」を歌っていた映像がありました。
この曲は、作曲家で音楽プロデューサーのチョ・ヨンスのプロジェクト『チョ・ヨンス All Star Vol.2』の一曲として制作されたアップテンポでアイドル歌謡曲という雰囲気の曲です。
ステージ右側に若き日のキム・ヨンジを見ることが出来ます。
この頃のキム・ヨンジはハイトーンボイスを得意としていたものの、綺麗なハイトーンというよりパワフルな発声だったと思います。
SeeYa ラストソング「So Nice To Meet You」
ソロ活動
SeeYaが解散をしてからキム・ヨンジはソロ活動を始め、自身のソロ曲やドラマOSTに参加するなど着実に実力を付けていきました。
そして、昨年ミュージカル「マリー・アントワネット」でマグリット・アルノ役を務め、この影響が出ているのか、「風が吹けば」の終盤で聞くことが出来る歌声は、以前のパワフルハイトーンボイスではなく、ソプラノボイスへと変化しています。
以前のキム・ヨンジとは似ても似つかないというのは大袈裟過ぎますが、それくらい劇的に歌唱力が上がっていると「風が吹けば」を聞いて感じました。
「シュガーマン3」でSeeYa 9年ぶりの復活
2020年2月21日にSeeYaのメンバー3人が揃い完全体で、音楽バラエティ番組「シュガーマン3」に出演し、ヒット曲「愛の挨拶」「結婚しましょうか」「狂った愛の歌」「靴」、そしてデビュー曲「女の香り」をメドレーで熱唱しました。
久しぶりの仲睦まじい3人の姿に微笑ましくなり、また全く色褪せていない歌唱力で、懐かしさを感じました。
番組収録後、キム・ヨンジは「実感が湧かず、とても震えている。メンバーと一緒に舞台に立つことが出来て格別な時間となった。とても震えて今言葉がよく出ない」とコメントしています。
https://news.kstyle.com/article.ksn?articleNo=2137403
バラードの女神 キム・ヨンジ
SeeYa時代でのパワフルハイトーンボイスから、ソロ活動でソプラノボイスを手に入れたキム・ヨンジ。
バラードの女神とも言える素晴らしい歌唱力を持つ彼女にこれからも注目して行きたいと思います。